Hyperlite Mountain Gear Southwest 2400 登山と普段使いしたレビュー|ハイパーライトマウンテンギア サウスウエスト 2400

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登山ギアレビュー

山やSNSで見かけるようになってきたウルトラライトの世界に片足を踏み入れ、「Hyperlite Mountain Gear Southwest 2400(ハイパーライトマウンテンギア サウスウエスト 2400)」を購入しました。

私たちのザック購入の基準として「普段でも使用できるか」を意識しています。
国内定価で5万円を超えるザックなので、どうせなら出番を多くしたいですよね。

この記事では、登山だけでなく日常でも使い倒したので、良い点や気になる点をレビューします。

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Southwest 2400を『山』で使用した感想

ウルトラライトザックであるため、一般的な登山用ザックからは省略された機能もありますが、初心者の私でも違和感なく背負うことができました。

耐荷重もあるため、装備が十分に軽量化されていない方や、ウルトラライトハイキングを始める初心者の方にも間違いなくお勧めできます。

山編:良かった点

ある程度の重さでも背負い心地が良い

しっかりした厚みのあるウエストベルト

耐荷重は9kg~18kgで重い荷物に耐えうるように設計されています。

このザックは一般的なザックと同じようなクッション性のある太めのウエストベルトを備えているため、腰荷重で背負うことができ背負い心地が良いです。

ウルトララライトザックはウエストベルトが省略されているものが多く、ウエストベルトがあってもブレ防止用の簡易的なものだったりします。

内蔵されているアルミ製のステー
ステーは取り外し可能

背負い心地の良さはウエストベルトのほかに、内蔵されたアルミステーも貢献しています。

ウルトラライトザックはフレームレスのものが多く、就寝用のマットなどを背中側にパッキングすることでフレームの代わりとしますが、このザックにはアルミステーが内蔵されています。

アルミステーは湾曲しており、軽く背筋を伸ばしてあげるとこの湾曲にうまくフィットします。

このステーは取り外しも可能であるため、日帰り登山など荷物が少ないときは取り外すことでさらなる軽量化も可能です(2本で約110g)。

快適に背負うにはサイズ選択が重要!

快適な背負い心地には、自分に合ったサイズ選択が重要です。

背面サイズがS、M、L、Tの4種類(日本のショップではS、Mの2種類が多く、大抵の方はどちらかになるはず)あります。

公式サイトによると背面長と選択するサイズは以下の通りです。
ちょうどサイズの狭間になる場合は、大きなサイズを選択します(メーカー推奨)。

サイズ背面長目安
S38.1 ~ 43.18cm
M43.18 ~ 48.26cm
L48.26 ~ 53.34cm
T53.34cm ~
サイズごとの背面長の目安

ウエストベルトのポケットが便利

比較的大きなウエストベルトのポケット(縦:15.3cm、幅:7.3cmのスマホを入れた状態)

前述のウエストベルトには、左右ともに比較的大きめの止水ジッパーのポケットがあります。

最近の大きめのスマホでも入れることができるため非常に便利です。

今までズボンのポケットにスマホを入れていましたが、足を上げる際に抵抗を感じたり、落としてしまうリスクにずっと悩んでいたため、大変助かっています。

防水性があって雨が降っても大丈夫

DCFは結構ハリのある素材

このザックはダイニーマ・コンポジット・ファブリック(DCF、旧キューベンファイバー)という、軽量でありながら強度と防水性に優れた素材を使用しています。

内部(底面を除く)はシームテープ処理されているため、防水性が非常に高いザックです。

実際に山で何度か雨に降られたこともありますが、中身は全く濡れていませんでした。

過信は危険ですが、私たちはダウン製品を持ち歩く時以外は、状況によりパックライナーを省くこともあります。

拡張性がある

ショルダーストラップには、別途アクセサリーを外付け可能なベルトが付いています

私たちは一眼レフカメラを持っていくため、カメラホルスター(Peak Designのキャプチャー)をつけています。
反対側にはグラナイトギアのボトルホルスターをつけることもあります。

外側のオープンポケットにも別途ストラップをつけることで、スノーシューなどが固定可能です。
ストラップは別売りですが、メーカー品以外でもバックル(ベルト送り)が通るベルトを購入すればOKです。

40リットルのサイズがちょうどいい

Southwest 2400は大体40リットルです。

ウルトラライト初心者の私たちの荷物の場合は、日帰りから1泊2日の小屋泊やテント泊まで幅広くカバーしてくれます。
ウルトラライトに洗練された持ち物であれば、2泊以上にも余裕で使用できると思います。

外ポケットは3つあり、真ん中のポケットには冬用のハードシェルも余裕を持って入れることができます。重量バランスを気にしなければ、二人用テントも収納可能です。

サイドのポケットには1リットルのナルゲンボトルや、ビールロング缶2本もちょうど良く入ります。

ウエストベルトのポケットには行動食、スマホ、手袋など歩行中に取り出す頻度の高いモノを一通り収納できます。

2パターンのロールトップとY字固定ベルト

バックルを上で留めた場合
左右で留めた場合

メイン収納部のロールトップは3回ほど折りたたんでバックルで固定します。
バックルは上で留める場合と、左右で留める場合の2種類の方法で固定ができます。

私たちは荷物が多いときは後述のY字ベルトを使うため、バックルは左右で固定します。
それ以外の時は手順が1回で済む上で固定することが多いです。

Y字であることで左右にぶれにくい

このザックのトップ部分にはマットなどの荷物を括り付けられるY字のベルトがついています。

I字のベルトがついているザックが多いですが、Y字とすることで左右にずれることなく安心して荷物を外付けできます(全てのザックがY字でもいいんじゃないかと思うくらい画期的です)。

山編:気になった点

ロールトップ方式が若干面倒

メインの1気室+外のオープンポケット3つの構造であるため、落としたくないモノや比重の重いモノ(背中側に寄せたい)はロールトップのメイン部分に収納することとなります。

一般的なザックではどこかジッパー付きのポケットに収納すればよいですが、このザックの場合は毎回ロールトップを開け閉めする必要があります。

パッキングを工夫したり、頻繁に取り出すものはサコッシュなどと組み合わせることで対処しています。

外ポケットを多用しすぎて重心が崩れる

前述のロールトップの開け閉めが面倒なことにも起因し、外のオープンポケットを多用してしまいます。

重いモノを詰め込みすぎると背面から遠い部分に重心がずれてしまい、バランスが悪くなってしまうということがありました。

これは面倒くさがらず、きちんとパッキングすれば問題となりません。
また、テント泊などある程度重量がある際には気になりませんでした。

ロールトップのマジックテープに服などが引っかかってしまう

画像のようなソックスなどが特に引っかかりやすい(この写真を撮っているときも引っかかった)

ロールトップの口部分はマジックテープで留める構造となっており、衣服がマジックテープに引っかかってしまうことがあります。

クッション性のある編み込んだ靴下やメッシュ素材のウェアなどが引っかかりやすいです。

使っていくうちに慣れると思いますが、最初は注意が必要です。
衣類をスタッフサックなど個別に分けていれば問題ないです(私たちも大抵はスタッフサックですが、面倒な時はそのまま…)。

ちなみに、同じようなロールトップ式ザックとして、大人気メーカー山と道の「THREE」はマジックテープではなくジッパーです。マジックテープ式はジッパーよりも故障しにくい点、がばっと一発で大きく開けられる点で優れています。

Southwest 2400を『街』で使用した感想

山で使ってみたときと同様に、重いものを入れても背負い心地が良いため、旅行などの重い荷物をもった移動が多い際に便利です。

日常的に使用するには、開け閉めの面倒なロールトップや存在感のある腰ベルトなど気になる点もあります。

山と街に兼用可能なザックは他にもありそうです。

街編:良かった点

背負い心地が良い

クッション性のあるショルダーベルト

山編と同じように、ある程度の重量を入れても背負い心地は良いです。

普段の通勤バッグでは、パソコンや水筒などを入れた状態で長時間背負っていると肩が疲れてきます。

このザックのショルダーベルトはクッション性があるため、ウエストベルトを使用しない状態でも快適に背負うことができます。

生地がすべすべしている&シンプルなデザイン

普段用のバックパックで、バリスティックナイロンなど厚めの生地を使用した処理の甘いものやループなどの装飾などがついているものは、背負った際に服に引っ掛かってしまいダメージを与えてしまうことがあります。

このザックに使われているDCFはすべすべしていて服に引っかかることがありません。
硬い生地が使われていないため、服へのダメージが比較的小さいです。

また、シンプルなデザインでオールブラックなので街で背負っても、それほど違和感がありません。

外ポケットの中身が見えない

Southwestは外ポケットがメッシュではないので外ポケットに入れたものが見えないため、防犯の観点で安心です。

兄弟モデルであるWindriderのメッシュポケットは濡れたモノを乾かせたり、中に入れたモノの視認性が高いなど山では便利ですが、街では少し気にする必要があります。

街編:気になった点

ジッパーで開け閉めするポケットがない

メインの収納部はロールトップで外側のポケットはオープンであるため、ジッパーポケットがありません。

財布などの貴重品を外側のオープンポケットに入れるのは躊躇します。
外ポケットは入口が比較的大きいため、上からのぞくと中身が見えてしまいます。

貴重品をメイン部に収納すると、頻繁に出し入れする場合はロールトップの開け閉めが面倒です。

左右のウエストベルトには、止水ジッパー付きのポケットがありますが、大きなものは入れられないので、サコッシュのような小さなカバンと組み合わせるのがいいですね。

40リットルは少し大きい

Southwest 2400はおおよそ40リットルほどの容量ですが、普段の使用では持て余します

サイドのベルトで絞ることができ、背面のステーを取り外せるため、実際は40リットルの大きさよりは小さく感じますが、それでも日帰りのお出掛けのときは大きいなと感じます。

旅行などで2日や3日のときにはベストマッチします。

普段使いがメインならこのザックもおすすめ

Hyperlite Mountain Gear Daybreak
引用:Hyperlite Mountain Gear
山と道 MINI

Southwest 2400は街でも使用できますが、ウエストベルトの存在感など山のザック感が否めません。

日常的に街で使用したい場合、Hyperlite Mountain Gearであれば「Daybreak」、山と道であれば「MINI」などの方が使い勝手は良いでしょう。

私たちは山と普段使い兼用のザックとして、山と道「MINI」を購入しました。
山と道をもじって「山と街」と呼んでいるくらいオールラウンドな製品です。

まとめ

私たちが購入したHyperlite Mountain GearのSouthwest 2400を山と街で実際に使用してみた感想についてご紹介しました。

ウルトラライト系のザックとしては、比較的重い荷物に対応しており、普通の登山ザックと同じように腰荷重で背負うため、ウルトラライト初心者の私でも快適に背負うことができました。

シンプルなデザインで街でも使えないことはないですが、山ザック感が強いです。
街でもしっかり使いたい方は、Hyperlite Mountain Gear「Daybreak」、山と道「MINI」などがオススメです。

輸入製品であり値段が高いことだけがネックですが、もしこのザックが寿命を迎えたとしても同じザックを買うくらい気に入っています。

Southwest 2400を購入しようとしている方の参考になれば嬉しいです。

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