足底筋膜炎や腸脛靭帯炎をきっかけにベアフットランに出会い1年が経過しました。
3か月程度は大きな故障なく続けていましたが、半年を過ぎたあたりから日常生活でも足裏に痛みを感じ、足裏をかばって走ると膝が痛くなるというスランプに陥りました。
この記事では、ベアフットランを1年継続してみた感想や脚の変化、怪我や故障を経て自分なりに掴んだトレーニングやストレッチ、走り方のコツを紹介します。
ベアフットランを1年継続してみて
まず、ランニングが苦手な私が1年継続できたことに驚いています(お休み期間はありますが)。
ランニングを継続できた一番の理由は、クッションやサポートのないサンダルで走ることで、様々な脚の変化に気付けるようになったからだと考えています。
ランニングシューズで走っていた時は、どうしても単調でしんどいというイメージが先行して継続できませんでした。
半年を過ぎた頃、一時期は走るたびに痛みが生じ、走るのが怖くなりました。
整体でのアドバイスを受け、1か月程度お休みした期間もあります。
手っ取り早く痛みを改善するのは、ベアフットランを始める前のように、クッション性の強いランニングシューズに土踏まずを補正するインソールを入れて走ることと分かっていました。
しかし、残りの人生何十年もシューズにインソールを入れ続けるのが嫌だったこと、年を取ってシューズやインソールでカバー出来なくなることが怖く、なんとか自分の身体を治すことで、痛みを克服したいと考えました。
整体に通っても改善せず、いろいろな本を読み、Youtubeで整体師さんの動画を見まくり試行錯誤していくことで、なんとか痛みを克服できています。
現在は、少しずつ距離を伸ばしていくのが楽しみになっています。
ベアフットランを1年継続した脚の変化は?
ベアフットランを始める前と比較すると、指の間に間隔ができ、足幅が広がりました。
最近はリモートワークにより革靴を履く機会が減りましたが、久しぶりに革靴を履くと足先に窮屈さを感じるようになりました。
ふくらはぎや土踏まずは、見た目上の変化はありませんでした。
見た目以外の変化では、痛みに悩まされていた右足の接地感が劇的に向上しています。
これまで踵の外側と小指球側で接地している感覚でしたが、現在は踵・母指球・小指球にバランスよく荷重し、足全体で接地している感覚があります。
痛みの原因は過去の捻挫!?
日常生活でも足裏に痛みを感じるようになり、藁にも縋る思いで整体にいきました。
整体で言われたのは過去の足首の捻挫により、足首の安定感がないというものでした。
また、足首の不安定さを起因として、膝や股関節にまで負担がかかっていたようです。
私の痛みは全て右脚ですが、足首をまげてしゃがむ姿勢をとると、上の写真のように右脚のみ足首に詰まりを感じ膝が内に入ってしまっていました。
私の推測ですが、これまではシューズのサポート機能が足首の倒れる方向をある程度補正してくれていて痛みを生じていなかったが、サポート機能のないサンダルでのランニングを継続することで膝が内側に入り膝の痛み(腸脛靭帯炎)に繋がったと考えています。
また、足首の不安定さを補正するために足裏に過剰な力が加わることで、足裏の痛み(足底筋膜炎)を発症していたように思います。
さらに、シューズのサポートがないため、ランニング中に後ろ足をリリースするときの荷重の抜ける方向が左右にぶれることも痛みの原因となっていました。
上記の痛みの想定原因に対して、後述するトレーニングや走るコツを意識することで、現在は痛みが生じなくなりました。
ベアフットランの痛みを克服するためのトレーニングとストレッチ
踵上げトレーニング
私の痛みの原因となっていた足首の不安定さに対して、Youtubeで様々な動画を視聴した結果、この踵上げトレーニングをすることで、足の調子が良くなることが分かりました。
私は毎日床の上で、足を正面にした踵上げ×20、足を外側にした踵上げ×20、足を内側にした踵上げ×20を行っています。
時間があるときは、階段で段差を利用して踵上げを追加しています。
このトレーニングにより、足全体の安定感の向上の他に、後ろ足をリリースするときに真っすぐリリースできるようになっていると感じます。
TOE-GA(トーガ)
トーガとは、ベアフットシューズメーカーのVivobarefootが推奨する足のエクササイズです。
Vivobarefootのサイトに動画付きで説明がありますので、試してみてください。
私は、歯磨きのとき、髪を乾かしているとき、駅のホームでの電車待ちのときなどに少しずつ取り入れています。
最初は思い通りに動かなかった足指が段々と動かせるようになりました。
走っているとき、足から受ける情報が多くなり、走り方を試行錯誤することに役立っています。
走るときはサンダルですが、日常生活はVivobarefootのシューズを履いています。
走る時間よりも圧倒的に長い日常生活でベアフットシューズを履いていることも、脚のトレーニングになっていると思います。
足首のストレッチ
踵上げトレーニングの後、この動画後半(1分56秒~)のふくらはぎとヒラメ筋のストレッチをしています。
初めてこの動画のヒラメ筋のストレッチをしたとき、痛みのある右脚は、足首を曲げていくと膝が内に倒れていきましたが、継続していくうちに真っすぐ倒れていくようになりました。
膝が内側に倒れていくと、ふとももの外側が引っ張られ、土踏まずが潰れていきます。これらが膝の痛み(腸脛靭帯炎)や足裏の痛み(足底筋膜炎)に繋がっていると考えています。
股関節周りのストレッチ(股割り、腰回し)
ゼロベースランニングという本で紹介されていた、股割りストレッチをランニング前に行っています。
うつ伏せで肘を立てた状態で膝と股関節を90度に曲げ、お尻で円を描くようにして股関節をほぐします。
また、腰に手を当てた状態で腰を大きく回して、凝っている部分を柔らかくしています。
私の場合、ベアフットランでは着地時の衝撃を吸収しようと、下半身に力が入り、股関節の動きが悪くなっていました。
私もまだまだですが、股関節周りが柔軟に動かせるようになると、走っているときに前に足を出した時、股関節から動かすことができる感覚があります。
股関節が一緒に動くことで最も衝撃を受ける着地時に膝が内に入りにくくなり、着地が安定して膝への負担が軽減できていると考えています。
ランニングに関する本を何冊か読みましたが、ベアフットランの具体的なフォームやストレッチなどを詳しく解説している「ゼロベースランニング」が圧倒的に参考になりました。
内容が多すぎて、全ては取り入れられていませんが、少しづつ意識しています。
1年継続して分かったベアフットランのコツ
足裏や膝に痛みを生じた経験から、以下のことを意識してランニングしています。
私の感覚が大部分となりますので、必ずしも正しいとは限りません。
- 少しだけ小指球側から着地!
小指球(小指)から着地することで、衝撃を吸収しやすく、膝が内側に倒れにくいです。その場で足踏みしてみても、無意識に小指球側から着地しているはずですが、疲れてくると雑な着地になりがちなので、意識しています。 - 前足は股関節から動かし、着地した足の踵と膝と股関節が真っすぐに!
最も衝撃が大きくなる着地時に身体が左右にぶれないので、膝の負担の軽減となると思っています。時々足元をみて着地時の膝の位置を確認しています。どうしても衝撃が大きいので、下半身に力が入りがちですが、あえてリラックスすることで、股関節が動かしやすくなりますよ。 - 後ろ足を地面から離すタイミングを少し遅らせる!
身体が自然と前に倒れることで、スムーズに進めます。また、後ろ足の股関節が後ろ側に引っ張られることで、前足の股関節が前に出やすくなる気がします。 - 後ろ足を地面から離すときは親指と人差し指の間から荷重が抜けるように!
足底筋膜炎の痛みにより、上の写真のように痛みがないときも無意識に足の外側に荷重がかかるように走っていて、小指側から足をリリースしている感覚がありました。私の場合、親指と人差し指の間から足を地面から離すイメージで走ると、足を真っすぐ前に出すことができています。足を真っすぐ出すことで、次の着地が左右にブレず安定します。 - 腕は振るのではなく、振られるイメージ!
速く走るとき腕を振るように言われることがありますが、腕を意識的に振って走ると上半身がブレる感覚があります。股関節を動かしながら走ると、自然と上半身に伸縮が生まれるため、伸縮に合わせて腕を振られるイメージとすることで、上半身のブレが少なくなりました。
一つのことを意識すると、他のことを忘れたりと、なかなか全てを意識するのは難しいですが、色々試行錯誤するのがベアフットランの楽しみの一つだとおもっています。
まとめ
ベアフットランを1年継続してみた感想、怪我や故障を経て自分なりに掴んだトレーニングやストレッチ、走り方のコツを紹介しました。
日常生活でもベアフットシューズを履くようになって、日常でも足裏の痛みが生じたり、走るたびに痛みが出ることで、走るのが怖くなるときもありました。1か月安静にしたあと初めての軽いジョギングで痛みが出たときは絶望しました。
毎日何十分もYoutubeを見たり、ランニングを本を読んだり、色々試行錯誤を続けた結果、現在は特段痛みもなくベアフットランを継続できています。
色々ありましたが、やっぱり過剰に守られたシューズよりも、サンダルで走るのが気持ち良いです。
痛みの原因は人によってまちまちだと思いますが、この記事のひとつでもベアフットランで痛みに悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
私が1年間ベアフットランに使用しているのは、ゼロシューズのZトレックというサンダルです。
約1年間ランニングに使用して、踵のストラップを留めるマジックテープ部分に綻びが出てきましたが、ソールは削れてはいるもののまだまだ使えそうです。
靴下を履けば冬もランニングに使えるので、オススメです。
コメント